【関西ぱどが、フリーペーパーについて考えてみた】主要競合誌の休刊から考える、求人誌の“役割”とは?

大阪・和歌山で35年以上にわたり求人情報誌を発行してきた関西ぱどですが、「紙媒体って、最近どうですか?」そんな声をお客様からいただくことが増えています。確かに、デジタル広告の市場は2021年以降、4年連続で拡大中情報発信の主流がWEBに移ったのは間違いありません。また、「求人情報誌」という分類で見ると2025年3月には主要競合誌が休刊。「もう求人誌は見られなくなっているのでは?」と感じている方も多いかもしれません。

※参照 令和6年版 情報通信白書の概要

確かに、今ほどの選択肢がなかった時代に比べると、求人誌の存在感は小さくなっているかもしれません。求職者の見る媒体が多方面に広がっていますし、特に若年層はスマホで検索している人が圧倒的多数でしょう。しかし、そのことをふまえても、「地元採用×特定のターゲット層(主婦(夫)層・シニア)に限ってはまだまだ有効である」というのが関西ぱどの考えです。紙媒体は見られなくなったのではなく、仕事探しにおける“役割”が変わったーーーそう考えています。なぜそのように考えるのか、その理由を解説します。

紙媒体の最大の特徴は“潜在層”にも届くメディア

「もし自分が仕事を探すなら、どうやって探しますか?」おそらく多くの人が「まずはWEBで検索する」と答えるでしょう。

WEB媒体が主流の今、主要な求人WEBサイトを活用されている企業様も多いと思います。そのことに異論はありません。実際、WEBを使わない採用活動は考えられません。しかし、「すべての企業がWEBで求人を出す」時代だからこそ、見落とされがちな課題があります。

実際に求職者目線で自社の求人をチェックされたことはありますか?「枚方 求人 事務 正社員」と検索すると、ヒット件数は1,600件以上。たとえ条件を絞っても、自分に合う仕事を見つけるのは容易ではありません。
※2025年11月時点

「膨大な数に埋もれてしまい、なかなか見つけられない」
これが今まさに地元採用に起きている課題です。

「地元で働きたい」と考える人が求めているのは、膨大な情報ではなく、地域に特化した仕事情報です。求職者にとって大切なのは、「自分の生活圏でどんな仕事があるか」がひと目で分かること。その“探しやすさ”を提供できるのが、紙媒体です。紙媒体には、WEB広告では得られない「一覧性」「保存性」「偶発性」があります。紙媒体とWEBサイトの違いをまとめると、以下のようになります。

▼紙媒体とWEBサイトの違い

特徴紙媒体WEBサイト
一覧性一覧性が高く、地域や職種ごとに仕事が見渡せる検索結果の順位に左右され、埋もれやすい
偶発性まだニーズが明らかになっていない“潜在層”にも届く「探している人=顕在層」がメインターゲット
保存性自宅で保管・家族と共有されやすい一度離脱すると、再訪問しにくい
エリア地域密着・生活圏の中で訴求できる広域的にアプローチできるが競合が多い

手に取った求人情報誌を何気なく開いて、「あ、ここ知ってる!」と関心を持つ。
それは、顕在的に“探している人”だけでなく、“まだ探していない人”にも届くということ。つまり紙は、潜在層への認知拡大という点で、今も強い力を持っています。特に地域密着で発行するフリーペーパーは、地元に特化した認知を広めるためには必要不可欠な存在なのです。

「紙→WEB→応募」へ。求職者の行動に合わせて役割が変化

求職者の行動も変化しています。かつては「紙で見たらすぐ応募」でしたが、今は「紙で知って、WEBで調べて応募」。紙で“きっかけ”を作り、WEBで“行動”を促す――この流れを踏まえた設計が重要です。

紙は「最初の接点=認知を生むメディア」として、WEBと組み合わせてこそ力を発揮します。つまり紙がWEBへの“入り口”として機能しているのです。私たちがお手伝いしているのは、地元の人に自社の求人を「見つけてもらえる仕組みづくり」。現在のWEB媒体の情報を活かしながら、情報誌を土俵に据えた採用活動をご提案しています。

競合誌休刊後に、ピックアップ率が20%増えた

大阪府下で求人誌『DOMOぱど』を発行する当社では、主要競合誌が休刊して以降、誌面ピックアップ率(誌面の流通数)が月間で約20%増加しました。発行エリア単位で見ると、各版毎号約5,000人以上の地元求職者が手に取って読んでくれています。このことは、「紙媒体で仕事を探す層が今も確かに存在している」ことを裏づけています。

私たちが考える地元採用成功のポイントはシンプルです。

「紙で知ってもらい、WEBで理解してもらう」

この導線をきちんと設計することが、地元採用成功への第一歩です。8割の求職者は応募前に企業の情報収集を行います。紙媒体の効果を得るためには、求職者を取りこぼさないためのWEBサイトとの連携が必須です。紙→WEB→応募という一本の道を作り、地元採用を成功へ導く。この仕組みづくりをお手伝いします。

【採用事例】手元に残っていたDOMOぱどが採用を生んだストーリー
東大阪市|訪問介護|和久ヘルパーステーションさま
https://jimonavi.jp/customer-wakuhelper/

まとめ:紙媒体は「役割が変わった」

求人誌は、WEB全盛の時代に役割を終えたのではありません。その役割が「情報源」から「認知源」へと変わったのです。35年以上、地域に根ざして求人誌を発行してきた関西ぱどだからこそ分かることがあります。紙とWEB、それぞれの強みを組み合わせて“地元で働きたい人”と“地元で採用したい企業”をつなぐ。それが、これからの関西ぱどの役割だと考えています。

地元人材の採用は、地域密着で35年の実績を持つ 関西ぱど にご相談ください。