
近年、企業にとって「人材採用」と「離職防止」は大きな課題となっています。特に若手人材の就職活動は早期化し、企業はより早い段階で求職者との接点を持ち、選ばれる存在になる必要があります。しかし、採用できたとしても、働きやすい環境がなければ定着しません。
こうした状況の中で注目されているのが、働き方改革です。大企業のように高コストな施策を実施するのは難しいですが、アイデア次第でコストを抑えつつ働きやすい環境を提供することができます。今回は、寝屋川市が開催した「第一回寝屋川市ユニーク経営賞」に注目。各企業の取り組みを紹介し、地元の中小企業でも実践できる働き方改革のヒントをお伝えします。
第一回寝屋川市ユニーク経営賞の企業に学ぶ取り組み事例
2025年2月、寝屋川市は働き方改革の推進等に関して「ユニークな経営」を実践する企業を表彰する「第一回寝屋川市ユニーク経営賞」を開催しました。各企業の取り組みには、中小企業でも参考にできるユニークな働き方改革のアイデアが詰まっています。
※参照:第1回ユニーク経営賞(令和6年度) 応募取り組みの概要
柔軟な働き方の導入
・正社員の勤務時間を短縮し、ダブルワークを可能に
・シフト制を廃止し、好きな時間・曜日に働ける制度を導入
・育児や介護に応じた在宅勤務や短時間勤務制度を導入
多様性を尊重する職場環境
支援学校の生徒を対象とした職業体験を受け入れ、多様な人材が活躍できる環境を整備
業務効率化と生産性向上
オンライン会議やクラウド電話を活用し、業務の効率化とデジタル化を推進
健康と福利厚生の充実
・「バーチャルリフレッシュデー」やインセンティブ付き健康プログラムを導入
・「年1回の推し活休暇」「「お掃除MVP賞与(毎月賞与支給)」など、ユニークな制度で従業員のモチベーションを向上

中小企業がすぐに実践できる働き方改革のアイデア
これらの企業の取り組みから、地元の中小企業でも取り入れやすいポイントを整理してみましょう。
キーワード:多様な人材の活躍に向けた取り組み、モチベーションアップ、生産性向上
多様な人材が活躍できる制度の設計
従業員のライフステージに応じた柔軟な働き方を提供することで、離職を防ぐことができます。例えば、短時間勤務制度や週4日勤務制度の導入、リモートワークの活用などです。育児や介護をしながら働く社員にとって、固定された時間や場所にとらわれずに働けることは大きなメリットになります。まさに「採用」と「離職防止」双方に効く、有効な施策です。
モチベーションアップにつながる仕組みづくり
表彰制度や多様な休暇を充実させることで、従業員のモチベーションアップを図ることができます。表彰制度で社員の成果を可視化し、適切に評価することは、やる気を引き出す大きなきっかけとなります。また、ライフスタイルに応じた柔軟な休暇制度は「ここで頑張ろう」という意欲を引き出してくれます。制度があるだけでなく、利用しやすい雰囲気づくりも同時に取り組んでいきましょう。
デジタルツールを活用した業務効率化
デジタル技術を活用して業務の効率化を図ることは、働き方改革の重要なポイントです。適切なツールを導入することで、業務負担の軽減、残業時間の削減、生産性向上につながります。具体的には、社内コミュニケーションの活性化や業務の自動化・効率化につながるツールです。ツールの導入自体が目的にならないよう、①現場の声を反映する ②シンプルなツールから始める ③定着までの研修・フォローを実施 の3点を意識して進めましょう。
【まとめ】
寝屋川市ユニーク経営賞のエントリー企業の取り組みを見ると、コストをかけずに工夫次第で働きやすい職場を提供できることが分かります。人材確保や定着に悩む中小企業こそ、こうしたユニークな取り組みを参考にし、実践してみてはいかがでしょうか。
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