1. 採用コストとは?コスト削減の重要性
採用コストとは、採用活動を通じて発生する費用全般のことです。
採用コストには外部コストと内部コストがあり、具体的には以下のようなものです。
種類 | 具体例 | 特徴 |
外部コスト | ・求人広告費掲載費用 ・人材紹介会社への手数料 ・採用イベント参加費 ・外部ツールや採用管理システム利用料 ・採用パンフレット作成 | 採用活動の際に外部の業者やサービスを利用する際に発生するコスト。数値化しやすい。 |
内部コスト | ・採用担当者や面接官の人件費 ・面接者の交通費 | 企業内部で発生する採用活動にかかるコスト。外部にかかる費用とは異なり、具体的な金額を把握することが難しい場合がある。 |
採用コストと混同しやすい言葉が採用単価です。
採用単価とは、「一人あたりの採用にかかったコスト」のことを指します。
具体的には、以下のように計算します。
採用単価=採用コスト(外部コスト+内部コスト)÷ 採用人数
2. 中途採用における費用の相場
2-1.中途採用費用の予算と実績
中途採用費用の予算と実績の合計は、従業員別では以下のようになっています。
▼中途採用における直近1年間(2023年)の予算と実績
従業員数 | 予算 平均(万円) | 実績 平均(万円) |
---|---|---|
3~50名 | 109.1 | 86.7 |
51~300名 | 350.5 | 299.0 |
上記の実績には、求人掲載や人材紹介、求人検索エンジン、就職フェアへの出展など全ての費用が含まれています。
従業員50名以下の小規模な企業で見ても、中途採用には年間で約100万円前後のコストが必要であることが分かります。
次に、採用手法別に見ていきます。
2-2. 採用手法別の予算と実績
▼採用手法別/中途採用における直近1年間(2023年)の予算と実績
求人広告 | 検索エンジン | 合同企業説明会 | |||||
予算 平均(万円) | 実績 平均(万円) | 予算 平均(万円) | 実績 平均(万円) | 予算 平均(万円) | 実績 平均(万円) | ||
2023年全体 | 155.5 | 142.1 | 150.5 | 139.0 | 166.5 | 140.9 | |
2022年全体 | 136.6 | 117.9 | 130.5 | 113.1 | 126.8 | 115.9 | |
従業員数 | 3~50名 | 34.3 | 30.3 | 24.4 | 20.6 | 20.4 | 19.7 |
51~300名 | 90.2 | 72.1 | 62.7 | 70.2 | 69.0 | 48.6 |
全体的に2023年の費用は前年より増加し、求人広告・検索エンジン・合同企業説明会の3つの採用手法だけでも、約70万(従業員数3~50名)、約200万円(従業員数51~300名)の費用がかかっていることが分かります。
採用コストは年々増加傾向にあるとともに、採用手法の多様化が進み、どの手法に予算を配分するかが重要になってきています。
なんとなく費用対効果が悪くなってきたとお悩みの方は、新たな採用手法を取り入れてみるのも解決策の一つです。
3. 採用コスト削減のための5つの方法
3-1. ミスマッチを防止する
ミスマッチを防止して早期離職を防ぐことは、採用コスト削減において最も重要です。
せっかく採用した人材が早々に離職してしまうことは、現場にとっても大きな負担となります。
ミスマッチが起きる原因は、求職者と企業側の認識のズレにあります。
お互いにとって不幸な事態を防ぐためにも、以下のような対策をとりましょう。
- 求職者に対して自社の課題やデメリットも共有し、認識をすり合わせる
- 入社後の定期的なフォローの実施
- 適性検査の導入
3-2. 求人媒体の見直し
大手求人媒体を利用することが必ずしも自社の採用活動に最適とは限りません。
特に郊外の求人は、都心部の求人と比較すると埋もれてしまう可能性が高くなります。
採用ターゲットを明確にし、自社が求める人材が活用しているであろう媒体へ露出していくことが大切です。
その中で、求人媒体を活用して集客する「就職イベント」も、求職者とリアルな接点を持てる事から、ミスマッチ防止効果もあり、参加、出展も検討してみましょう。
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3-3. 採用サイトの活用
ほとんどの求職者は応募前に企業情報を調べます。働くイメージが持てる情報発信を行えば、ミスマッチの防止にもつながります。
そもそも、「ネットで検索しても企業情報が出てこない」「採用情報が分からない」という時点で応募を取りこぼしている可能性もあります。
採用サイトの作成には手間がかかりますが、一度作成すればストック型のコンテンツとして長期的に効果を発揮します。今は簡易にできる採用サイトもありますので、ぜひ活用を検討しましょう。
3-4. 選考プロセスを見直す
内部コストの削減に選考フローの見直しは有効です。選考の回数を見直したり、オンライン面接を導入することで、時間とコストを削減できます。
あらかじめ定めた採用要件に沿って進めることも重要です。また、採用フローを短縮することで、優秀な人材を他社に先駆けて確保できる可能性もあります。
スピーディーで効率的な選考プロセスは、求職者の満足度向上にも寄与します。
3-5. リファラル採用
リファラル採用は、社員からの紹介によって採用する手法です。
外部サービスを利用しないため、採用プロセスの短縮にもなり、内部コスト・外部コストともに削減できるインパクトがあります。
また、紹介者が社内の業務や企業文化を熟知しているため、ミスマッチが少ないこともメリットです。紹介者にはインセンティブを払うなど、リファラル採用が定着する土壌を作りましょう。
まとめ
年々増加する採用コストに頭を悩ませている企業さまは多いです。
以前と比べて採用手法も多様になり、「何にどう使えば最適なのか分からない」というご相談もよく頂きます。
まずは現状を見直し、できるところから少しずつ改善してみましょう。
関西ぱどは、これまで地域密着で培ってきた人材採用のノウハウをもとに、改善策をご提案いたします。
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