【転職市場動向】2025年8月~10月〈秋の転職ハイシーズンに向けて〉

2025年8月~10月の転職市場動向の予測

1. 市場全体の概況 

例年同様、夏季賞与後の退職や期末に向けた採用強化の影響で求人が活発化することが予測されます。 特に製造、サービス、IT、医療・介護分野を中心に即戦力人材の確保が激化しており、有効求人倍率は約1.2倍、転職市場では2倍超と企業にとって厳しい状況が続いています。 また、春闘以降、平均賃上げ率は5%を超え、求職者の条件意識も高まっています。 今秋の求人市場は、好条件求人が増えることが予測され求職者の選択肢が増加する一方で、企業側にとってはより戦略的な採用計画の 立案と取り組みが要求される状況になると思われます。応募者への対応はスピード感と魅力的なオファーが入社決定の鍵となります。

2. 業界別 採用動向 

■ 製造業界 
技術系職種(生産技術・品質管理・機械設計)を中心に、製造現場を支える人材ニーズが高まっています。 福利厚生面のテコ入れを含めた労働環境改善の動きが見られます。 
経験者はもちろん、未経験者を対象に教育前提の採用を行う企業も増加傾向です。 

■ 物流業界 
「2024年問題」による労働時間見直しやEC需要の継続拡大、ドライバーの高齢化による人材不足は当面継続すると見られています。 労働環境の改善が採用力強化の要となっており、「異動・転勤無し採用」や「短時間勤務枠」の導入が効果を上げています。 

■ 医療業界 
看護師や医療技術職のニーズが慢性的に高く、採用競争が激化しています。 待遇の見直しに加え、「働き方の柔軟性」「チーム体制の明確化」などが転職検討時の判断材料となっています。 中小規模の医療機関は、現場の雰囲気や教育体制の見せ方が重要です。 

■ 介護業界 
高齢化の進行により介護職の需要は拡大傾向が継続しています。 有資格者の採用は困難化しており、未経験者を受け入れ、育成前提で確保する動きが主流になっています。 処遇改善加算の還元方法や、夜勤体制の透明性が応募の決め手になるケースが増えています。 

 DOMOぱどNET 2024年同時期の推移

2024年は8月盆休期明けより急激に応募数の上昇がみられ、9月~11月上旬までは年平均値を大きく上回りました。 サイト流入数、掲載原稿数もともに春期ハイシーズンに並ぶ高水準で推移しました。

※指数について:直近12ケ月の平均値を10.00とした値を示しています。

 採用成功へのヒント

採用の「見せ方」を工夫する
■ 求人原稿の「物語化」/自社の魅力を言語化・可視化した画像やキャッチコピーを用意します。
■ 仕事内容だけでなく、「なぜこの仕事が必要か」「どんな人と働けるか」「この会社に入るとどう成⾧できるか」をイメージできるようにします。


②柔軟な働き方を用意する
■ リモートワークや時差出勤の導入/物理的な通勤や働き方の縛りを緩和することで、就業障壁を下げます。
■ 副業・兼業の受け入れ/多様なキャリア志向に対応することで、優秀な人材・意欲ある人材を引き寄せやすくします。

③「報酬以外」の価値を明確にする
■ 中小企業の最大の武器は「大手にない個性」裁量のある仕事、風通しの良さ、経営者との距離の近さ、地域への貢献実感など、自社の強みの訴求に注力します。
※特にZ世代は「意味のある仕事」「自分の価値を活かせる場」に敏感な傾向があります。

④選考プロセスをスピーディかつ誠実に
■ 一次面接の即日調整やオンライン対応/求職者の温度感が高いうちに接触します
■ フィードバック付きの選考/「あなたに期待していること」を丁寧に伝えることで、志望意欲が醸成されます。

地元人材の採用なら、実績30年の関西ぱどへお任せください