
「応募はあるのに、面接に来ない…」この悩み、多くの企業が直面しています。ある調査では、83%の企業が「連絡なし辞退(すっぽかし)」を経験していることが分かっています※。複数の企業に応募するのが当たり前になった今、求職者は無意識のうちに企業の対応を比較しています。その結果、応募後の対応そのものが面接率を大きく左右しているのです。
では、どうすれば求職者の心をつかみ、面接につなげることができるのでしょうか?今回は、面接率90%超えを実現した実際のメール文を公開し、その成功のカギとなった4つのポイントを解説します。今すぐ使えるノウハウを、ぜひ活用してください!
※参照URL:エン・ジャパン株式会社 「中途採用の選考辞退」実態調査
面接率が低い企業の3つの共通点とは?
面接率が低い企業には、ある共通点があります。それは、求職者への「寄り添い」が不足していることです。企業側が気づかぬうちに、次のような対応をしてしまっているケースが多いのです。
① 返信が遅い・テンプレートメールのみ
応募後の返信が遅かったり、無機質なテンプレートメールだけでは、求職者の意欲が下がってしまいます。応募後の返信は、営業日の24時間以内が鉄則です。スピーディーな対応は、それだけで企業への信頼につながります。
② 日程調整の選択肢が少ない(自社都合)
「〇日の〇時に来てください」と一方的に指定すると、予定が合わず辞退される可能性が高くなります。在職中に転職活動をしている求職者も多いため、柔軟な対応が求められます。
③ 一方的な連絡になっている
企業側からの連絡が一方通行になっていませんか?「折り返し連絡をください」と求職者に負担をかけると、対応が後回しにされることも。特に、在職中の求職者は日中に電話を取るのが難しいため、対応できないままフェードアウトしてしまうケースもあります。
頭では分かっていても、採用担当者が他の業務と兼務していると、無意識のうちにこうした対応をしてしまうことがあります。だからこそ、ほんの少しの工夫で他社と差別化できるチャンスがあります。では、実際に面接率90%を超えた企業のメール文を見てみましょう!
面接率90%超えを実現するメールのポイント&実例解説
面接率が高いメールのポイントは「応募者に寄り添い、歓迎する姿勢が伝わること」です。
実例をもとに、メールに含まれる4つのポイントを詳しく見ていきましょう。
📩 面接率90%超えのメール例
ご応募ありがとうございます。
担当の●●と申します。
この度は、数ある求人の中から、弊社求人にご応募いただき、誠にありがとうございます。★ポイント①
早速ではございますが、面接の候補日をあげさせていただきます。★ポイント②
1.●月▲日(月)10時半~
2.●月▲日(月)13時~
3.●月▲日(水)10時半~
4.●月▲日(水)13時~
上記日程でご都合が合わない場合は、再度調整いたします。
お手数ですがご連絡ください。
【面接場所】はどちらも「 △△△ 」となりますが、
場所が少々わかりにくいですので、「 ××× 駐車場」で集まり、
そこから面接担当の●●が運転する社用車で、面接場所へお送りさせていただきます。
駐車場もございますので、「 ××× 駐車場」まで
お車で来ていただいても大丈夫です。 ★ポイント③
またお手数ですが、
履歴書のご準備をよろしくお願いいたします。
ご不明な点やご質問等ございましたら、
お気軽にお問い合わせください。
※当日の担当者の連絡先 ★ポイント④
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
ポイント①:応募者への感謝を伝える
◆ 例文
「担当の○○と申します。この度は、数ある求人の中から弊社にご応募いただき、誠にありがとうございます。」
ほとんどの応募者は複数の企業に同時応募しています。「選ばれたこと」に感謝を伝えることで、応募者の心象がアップ。また、担当者の名前を伝えることで、より親しみやすく、安心感を持たせることができます。
ポイント②:面接日程を複数提示し、柔軟な対応を伝える
◆ 例文
「早速ではございますが、面接の候補日をあげさせていただきます。」
「上記日程でご都合が合わない場合は、再度調整いたします。」
候補日を複数提示することで、応募者が「この中から選べばいい」と思い、返信しやすくなります。
さらに、「再調整も可能」と明示することで、心理的なハードルを下げ、辞退を防ぐことができます。
ポイント③:面接時の不安を解消する情報を提供する
「面接場所は△△△ですが、場所が少々わかりにくいので『×××駐車場』でお待ちいただき、担当者が社用車でお迎えします。」
初めての場所に行くとき、「道に迷ったらどうしよう…」という不安は、誰もが抱えるものです。
交通手段、最寄りの改札口、目印となる建物などを明記し、必要なら送迎の提案をすることで、安心して面接に来てもらえるようになります。
ポイント④:応募者が気軽に返信できる雰囲気を作る
◆例文
「ご不明な点やご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。」
「お気軽に」という言葉を添えるだけで、応募者が気軽に返信しやすい雰囲気になります。また、担当者直通の連絡先を記載することで、「すぐに対応してくれそう」という安心感を持ってもらうことができます。
さらに面接率を上げるための追加施策
さらに面接率を上げるための施策として、
①リマインドメールの送付(面接前日に確認メールを送る)
②SMSや電話フォローを活用(メール返信がない場合の対応)
③パーソラナイズした文面を心掛ける
などがありますが、③は実施している企業が少なく、ちょっとした工夫で差別化できます。たとえば、履歴書や応募書類をしっかりと確認し、「あなたの○○の経験に非常に興味を持ちました」といった具体的な内容を盛り込むと、求職者は「自分に向けて送られたメッセージだ」と感じます。情報が大量に流れてくる時代だからこそ、パーソナラナイズされたコミュニケーションを大切にしたいですね。
まとめ:面接率90%超えを実現する4つのポイント
① 応募者への感謝をしっかり伝える
② 複数の候補日を提示し、柔軟な対応を示す
③ 面接時の不安を解消するため、面接場所までの交通手段を分かりやすく伝える
④「お気軽に」などの言葉で、返信しやすい雰囲気を作る
このように、少しの工夫で応募者の面接率が大幅に向上します!
ぜひ、今日からでも実践してみてください。
実績30年。面接率の改善までサポートいたします