
地元採用ナビ編集室では、これまで「応募者対応」や「面接・内定辞退防止」についてさまざまなコラムを書いてきました。なぜなら、応募者対応一つで企業の印象は大きく変わるからです。今や企業は求職者から“選ばれる”時代。求人広告や採用サイト、SNS運用など多様な採用手法がありますが、どんな方法を選んでも基本となるのは「応募者対応」。ここが疎かになると、せっかく応募が来ても辞退されてしまうことも少なくありません。
今回はこれまでの内容をまとめ、面接・内定辞退を防ぐための「応募者対応エラー」チェックリストをご紹介します。貴社の対応を見直すきっかけにしてみてください。
なぜ、応募者対応が重要なのか?
応募者が面接や内定を辞退するきっかけは、「ちょっとした違和感」から生まれます。地元採用ナビのアンケートによると、面接・内定後に辞退する理由の上位は次の3つです。
▼面接後辞退の理由
1位 面接官の態度が悪かった/職場の雰囲気が合わなかった 17%
2位 仕事内容や条件が求人票と異なっていた 11%
3位 他の企業に内定が決まった 9.6%
▼内定後辞退の理由
1位 他の企業の条件が良かった 26%
2位 面接での印象や説明に不安を感じた 23%
3位 職場の雰囲気が合わなそうだと感じた 19%
※2025年6月実施 ロコトク会員へのオンラインアンケート(N=131)より
「条件が合わない」という要因を除くと、面接官の態度や面接時の説明に不安を抱き、離脱につながっている人が上位を占めています。つまり、企業側の対応そのものが引き金となり、応募者離れを引き起こしているのです。採用活動は「選ぶ側」ではなく「選ばれる側」であるという意識が求められていることが分かります。

面接・内定辞退を防ぐ!応募者対応の基本3原則
このことをふまえ、応募者対応の基本3原則を紹介します。
① 求人情報と面接内容を一貫させる
求人票に記載した内容と面接時の説明が異なると、応募者は不信感を抱きます。仕事内容・勤務時間・給与など、重要な条件ほど、面接でも明確に・同じ言葉で伝えることが大切です。「面接で聞いた話が違った」という口コミは、企業の信頼を大きく損ねます。
② 面接官は企業の“顔”として誠実に対応する
面接官の態度は、応募者が企業を判断する最初の接点。威圧的な態度、時間を守らないなどはもってのほかです。誠実な対応を心がけ、一方通行の説明ではなく求職者の話を聞く姿勢を持ちましょう。特に中小企業では、面接官=会社そのものの印象になるため、「一緒に働く仲間を迎える」姿勢を意識することが大切です。
③ スピーディーで丁寧な連絡を
応募後の連絡や結果通知が遅いと、応募者は不安になります。他社から内定が出れば、迷わずそちらへ流れてしまうことも。目安として、応募から24時間以内に一次連絡、面接後は3日以内に結果を伝えるよう心がけましょう。スピードと誠実さが、応募者からの信頼獲得につながります。
面接率90%超えのメール文例に学ぶ「返信される対応術」
基本の3原則を実行しつつ、応募者対応の中でも、特に差が出るのが「メール対応」。地元採用ナビが分析した面接率が高い企業のメールには、次の4つの共通点があります。
①応募への感謝を伝える
「ご応募ありがとうございます。関心をお寄せいただき嬉しく思います。」など、まずは感謝の一言から。
②面接日程を複数提示する
応募者の都合を尊重する姿勢が伝わり、返信率が上がります。応募から面接日時の決定は2日以内に完了するようにしましょう。
③面接の不安を解消する情報を添える
「当日は30分程度で終了予定です」「私服でOKです」「自転車で来てOKです」など、応募者の不安感を払拭する情報を伝えましょう。
④気軽に返信できる雰囲気をつくる
「ご都合のよい日時をお知らせください」「お気軽にご相談ください」といった返信しやすい表現を心がけます。
メールは顔の見えないコミュニケーション。だからこそ小さな言葉遣いが、面接への参加率を大きく左右します。

候補者フォロー術で内定率をアップ
最終ステップである内定辞退対策のカギは「候補者フォロー」です。面接後から入社までの間の不安を放置すると、候補者の気持ちが離れてしまうことも。関西ぱどの実例から、効果的なフォロー例を紹介します。
① 内定後のフォロー
内定通知と同時に「おめでとうございます」「お会いできるのを楽しみにしています」といったメッセージを送付。可能であれば、ランチ会や社員紹介の機会を設けるのもおすすめです。
② 入社前のフォロー
入社前日に「明日お待ちしています!」と短いメッセージを送るだけで、「歓迎されている」と感じ、安心感が生まれます。
こうした丁寧なフォローによって、応募者は企業への信頼感を高め、「この会社で頑張りたい」と思うようになります。
応募者対応エラーチェックリスト
以上の内容をふまえ、「応募者対応のチェックリスト」をご用意しました。ひとつでも当てはまる場合は、改善の余地があります。面接・内定辞退を防ぐ最大の対策は「誠実でスピーディーな応募者対応」です。どんなに魅力的な求人広告を出しても、対応で印象を損ねては意味がありません。小さな改善の積み重ねが、辞退を減らし、定着率の高い採用につながります。この機会に自社の対応を振り返り、改善点を見つけることから始めてみましょう。
12個のチェックリストで振り返り
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